導入事例

社内研究開発データの潜在能力を引き出す

業界

ヘルスケアテクノロジー

ソリューション

CAS Custom Services℠

暗い背景に、曲線を描く波のようなパターンで流れる、光るドットを伴った青い光の軌跡。

主な成果

8時間

CAS導入前の検索にかかる時間

主な成果

数分

CAS導入後の同等の検索にかかる時間

主な成果

↓

重複実験の排除

課題

科学データにおける複雑性と見落とされた関連性

ある大手ヘルスケアテクノロジー企業には、数十年にわたる貴重な研究成果が蓄積されていましたが、その大半は事実上アクセス不可能な状態にありました。重要な知見は断片化されたレガシーシステムに散在し、非構造化ドキュメントとして保存されていたため、信頼性の高い検索や抽出を行う手段がありませんでした。科学者たちは、何を探しているのかをあらかじめ把握した上で、ファイルを手作業で精査しなければなりませんでした。

その結果、問題は時間の経過とともに深刻化しました。経験豊富な科学者が退職するたびに、組織の知見も失われていきました。新しく採用された研究者は過去の発見を知る由もなく、研究開発グループ間で重複した実験が繰り返され、多大な時間と予算が浪費されていました。組織に蓄積された知識を体系的に引き出し共有する手段がなかったため、イノベーションは停滞し、コストは増大し、プロジェクトのスケジュールは遅延していきました。

問題の根本には、不十分なデータ整理、検索機能の不足、そして科学的な複雑さに対応していないデータモデルという要因が組み合わさっていました。貴重な情報は、組織のシステム内に存在しながらも、研究や発見、意思決定には実質的に活用できない「隠れた資産」となっていたのです。

解決策

組織の持つあらゆる知識へのアクセス

同社は、蓄積された研究データを検索、抽出、活用するためのより良い方法を模索していました。CASは、CAS SciFinder®を支えるキュレーション手法を応用し、同社の社内研究開発データに特化したカスタムナレッジマネジメントシステムを構築しました。このシステムにより、組織のドキュメントライブラリ全体での全文検索が可能になり、ファイル間で類似の概念や物質が関連付けられ、さらに「その物質が天然物であるか」といった同社の研究焦点に特化した基準での検索もサポートされるようになりました。

このソリューションは、標準的なキーワード検索の枠を大きく超えるものでした。文書から抽出された情報は、企業のイノベーションの優先事項に沿った主要な概念や独自の基準でタグ付けされ、研究者は文書そのものだけでなく、文書内の特定の記述まで見つけ出せるようになりました。洗練された語彙集、オントロジー、タクソノミーにより、システムは同義語を照合し、さらには物質のクラス全体を認識することも可能となりました。これは、市販の検索ツールでは到底実現できない機能です。

CASはまた、利用可能なデータからナレッジグラフを構築し、組織の文書ライブラリ全体にわたって物質、科学的知見、概念を関連付けました。これらのつながりにより、研究者は組織内の他部門で行われている研究を可視化できるようになり、新たなコラボレーションの機会が生まれました。さらに、CAS Content Collectionから厳選された独自のコンテンツを内部データと結びつけることで、チームは既存の知識ベースにおける不足部分を特定し、補完できるようになりました。

成果

数十年にわたる研究の成果を、ついに実用化へ

その影響は即座に現れ、測定可能な成果をもたらしました。システム導入前は、組織内の非構造化ファイルを対象とした単一のターゲット検索に、シニアサイエンティストが最大8時間を要することもありました。CASが構築した科学的知見に基づく検索ツールにより、同じ検索が今では数分で完了します。この時間短縮は、より価値の高い業務へのリソース配分を可能にし、重複する実験を回避することでコスト削減にもつながっています。

組織は現在、シニアサイエンティストの退職とともに失われることのない、機能的な組織的記憶を保持しています。R&Dチームは互いの研究成果を基盤として活用し、研究プロセスの早い段階で関連する過去の知見を見つけ出し、新たな課題にリソースを集中させることができます。これにより、ヘルスケア技術のイノベーションに向けた、より迅速で連携の取れたアプローチが実現しています。

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