成長を求める多くの企業にとって、合併や買収は企業戦略の一部です。事実、企業合併や買収は今最高水準にあり、M&A活動は継続的に加速するとの予測が報告されています。しかし、成長企業は、取得したすべてのデータ資産を最大限に活用するための準備を整えているでしょうか。急速に拡大している間は、手に入れたことを容易に見落としがちです。
散らかった屋根裏部屋を想像してみてください。暗い部屋の隅っこに価値のある骨董品が埋もれている可能性もあります。でも屋根裏部屋の探り方や整頓の仕方がわからないと、隠れたお宝は見つけられないかも知れません。美しい骨董品を見逃してしまうなんて、きっと悔しいに違いありません。これをビジネスに当てはめて考えてみると、次の大きな進歩につながる可能性をもったデータを見逃してしまうのと同じことです。急速に成長している企業にとって、データ戦略を持つことは極めて重要です。
どこから始めたらよいかわかりませんか。次の3つのステップは、効果的なデータ戦略について考慮すべき点です。
1. 棚卸し
どのM&Aにとっても重要なのは、データ資産の在庫を調べることです。屋根裏部屋に収納されている全ての品々のリストがあれば、散らかった屋根裏部屋を探るのはずっと簡単になります。お宝骨董品がどこにあるのか、正確な場所を知らなくても、在庫リストがあれば少なくとも探すことはできます。同様に、対象となる企業のデータ資産全ての棚卸しをすることで、早めの時点でその取引成功が決まります。
まず最初のステップは、データサイエンティスト、データ管理リーダー、テックリーダーなど、関係各者をプロセスの早い時点で関与させることです。共同作業により、このグループで取得すべき全てのデータ資産を見極め、優先順位をつけることができます。また、フォーマットが親会社のテクノロジーやシステムと互換性があるかどうかを認識するために、データサンプルの交換には時間をかける必要があります。これはかなり時間のかかるプロセスとなる場合もありますが、そこに投資する価値があり、最終的には貴社のビジネスにとって、その潜在的買収が価値あるものかどうかを判断することに役立ちます。
このステップなしで取引がすでに完了していたらどうしたいいでしょうか。買収先の企業がどんなデータを持ちそれがどこに格納されているのかを見極めるため、当該企業から得た主要データとテック関連のステークホルダーにインタビューを行うといった迅速な行動を取るべきです。特に長い歴史を持つ企業においては、人のもっている知識の中には、デジタル化されず、あるいは、おそらく書き留められたこともないような無形のデータが潜んでいる可能性があります。合併や買収後に才能ある人材の離職が高まる可能性があることを考慮すると、この洞察を得るためのタイムリーな行動はとても重要です。
2。自社資産との調和
散らかった屋根裏部屋を機能的にさせるためには整理整頓が欠かせないように、散在するデータを整理し、そこからビジネスにとって価値のあるものを取り出すことが必要です。
企業が合併する際によくある問題は、相手企業のデータがシームレスに同期化できないということです。コーディングやテクノロジーにおいて食い違いがあり自社との調和を妨げることはよくあります。構造化したデータモデルに情報提供する共通語彙を作成すると、それを理解してすべてのデータが連携して機能することに役立ちます。
特にデータ管理を専門としていない企業にとって、共通のデータ言語の開発は容易なことではありません。CASでは、組織のこういった課題を支援することもまれではありません。つまり、極めて重要な情報を効率的かつ効果的に検索できるよう、科学データを戦略的に索引付けして精選するのです。
3. 価値を見出す
データの価値はそこから引き出せる洞察の価値で決まります。最も重要なのはおそらく、データ分析に対する効果的なデータ戦略です。たとえば、屋根裏で骨董品が見つかるのは素晴らしいことですが、その品の歴史や価値を理解しない限りは、あまり役に立ちません。
あるいは、買い物客が特典カードを使える店を考えてみましょう。店はこの特典カードを使って買い物客の多大な情報を収集します。しかし、この大量の情報に溺れるのではなく、集めたデータを分析して情報に基づいた販売戦略を立てることでビジネス価値を高められるのです。データを利用することで、特定の商品をセールにするのはいつか、顧客に対してどんなクーポンを提供するかなどについて戦略を立てます。また、データを介して事業を成功させたい企業は、強力なデータ分析に投資する必要があります。
CASがクライアントをサポートする上で最も素晴らしい方法の1つは、データ分析への統合的なアプローチを行うことです。クラス最高の人間の洞察力と機械学習のような高度テクノロジーの整ったCASのアプリケーションは、これなしでは企業が見過ごしてしまうような深い洞察を提供しています。
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